最近、食の安全を脅かす事件、不正な企業活動の報道が頻繁に起こっています。

その殆どは社員の「内部告発」によって明るみに出た事件だと言われています。

会社の不正や偽装を見るに見かねた社員が、断腸の想いで、という所でしょう。

つまりこれらの会社は社員の信頼を既に失っているのです。

社員さえも信頼しない会社を、どうして社会が、消費者が信用するでしょうか。



幾つかの会社は「組織ぐるみではない」とか

「現場が勝手にやったこと」とか。

よくもまあ、恥ずかしげもなく、そんなことが言えるものだと思います。

社員から内部告発されてるんですよ。

「社員が悪い、会社は知らなかった」

そんな言い訳が通用すると思いますか?

人を騙してカネを儲ける企業体質だと言われても仕方がありません。



来年4月からのJ−SOX法(金融商品取引法)では、

上場企業とグループ会社が内部統制の義務化の対象ですが、

中小・中堅の会社でも、これだけの不祥事が続きますとただではすまなくなる。

中小・中堅企業といえども、自ら襟を正して、

「適切な経営活動のための自律的なコントロールの仕組み」

を作ることが、

今後の会社のブランド・イメージの差別化要因になる時代がすぐに来るでしょう。



社員が自ら「生き生きと仕事をする」職場、

その「社員の意見やアイデア」を大切にする職場、

それが「製品や業務やサービスの改善・改革」に必ずつながるはず。

中小・中堅企業の内部統制というのは、これらの当たり前の活動をきちんと行なうこと。

そして「正しい意思決定」を行なって、社会に価値あるものを提供すること。

これが雇用を生み出し、地域貢献、社会貢献につながる。

中小・中堅企業の内部統制というのはこのようなことだと思うのです。



「社員を大切にし、お客様の望む価値を提供する」

どの会社も、たったこれだけの簡単な理念が実行できないはずはないと思うのです。


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