海外のネットビジネス情報を配信しています。
2007年05月02日 08:35:01
Category: General
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私は月に2回、海外のネットビジネス情報を全国の読者約1万人にお流ししています。
昨日の第3号は以下です。
もし、毎月2回海外のネットビジネス情報を流してほしい方は、以下のメールアドレスにご連絡ください。
当然無料でいつでもやめることができますので、ご安心なさってください。
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<海外ネットビジネス情報編>
Vol.3 株式会社フロンティア
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フロンティアの税理士・ITコーディネータの佐伯祐司です。
今回も、海外の最新のネットビジネス情報をお送りします。どうぞお役立て下さい。
●Googleに挑むYahoo!&PayPalチーム。
GoogleCheckoutの動向には常々目が離せない。というか、一体いつになったら日本で始まるのか、ず〜っとやきもきしている。
GoogleCheckoutとは、Googleのアカウントを取得しているユーザーの、クレジットカード情報などをGoogleが一元管理することで、ユーザーがショップサイトにカード情報を開示することなく決済ができるシステム。
GoogleCheckoutを導入しているショップサイトで購入するときに、決済画面でIDとパスワードを入力するだけで決済が完了する。あるいは、そのショップサイトにGoogleのアカウントでログインしている場合には、IDとパスワードすら入力せずに決済できる。
もちろん、アカウント情報の漏洩や悪用の可能性を低めるのは言うまでもない。
このシステムの、しかし、もっとも注目すべき点は、検索エンジン連動広告のGoogleのアドワーズ広告と連動させている点だ。
例えば、消費者がGoogleで「iPod」と検索したとする。検索結果画面には、通常の検索結果の上と右側に「iPod」に関連したキーワードで出稿しているアドワーズ広告が表示される。
このとき、その広告主のサイトでGoogleCheckoutを導入している場合、小さなショッピングカートのアイコンを表示させ、それをクリックした消費者をカート画面まで誘
導できる仕組みになっている。
つまり、GoogleCheckoutを利用している消費者に対して、ただ単にテキスト広告を掲載しているショップサイトと、その中でもGoogleCheckoutを利用できるショップサイトとを区別して表示していることになる。
ところがアドワーズとの連動は、それだけではない。GoogleCheckoutは、昨年のスタート当時、GoogleCheckoutを導入しているショップサイトがアドワーズ広告を出稿している場合、出稿料金の10倍に相当する金額を限度に、決済手数料を無料にするキャンペーンを展開した。
ちなみに、その決済手数料も「商品金額の2%+0.2ドル」と、アメリカの水準から言っても格安。
そして、今年の初め、年内いっぱい実質決済手数料が無料になるキャンペーンまで開始した。
もしあなたが決済手数料として「商品金額の2%+0.2ドル」を支払っていて、1件の決済金額が平均$50だとすると、今後 Google Checkoutで決済すれば、1件につき$1.20を割り引いてくれる。要するに結果的には無料に限りなく近づくわけだ。
さて、去る4月に、そのGoogleCheckoutに予想された通りのライバルが現れたというビッグニュースが流れた。
Yahoo! PayPal Checkout Program
なんと、かつては敵同士だったYahoo!とPayPalが提携した。
ちなみに、先だってそのPayPalも日本語版サイトが整備されて、とても判りやすくなった。その効果だろう、国内でもPayPal利用者がじわじわ増えている。
PayPal日本語版
PayPalは、クレジットカード情報や銀行口座の情報を登録しておくと、 PayPalに対応したショッピングサイトで簡単に決済が行えるサービス。こう書くと、先述の
GoogleCheckoutとよく似ていると思われるが、本来こちらの方がキャリアは長い。
従来、eBayのオークションサービスを利用するユーザーの間で、落札代金をやりとりするのに広く利用されていたこともあり、数年前にそのeBayに買収され傘下に入っている。
今回、Yahoo!とPayPalの提携により、Yahoo!の検索結果に表示される、検索エンジン連動広告のYahoo! Sponsored Search (要するに日本で言うところのオーバーチュア)で、PayPalを導入しているサイトには青いショッピングカートのアイコンが表示される。このあたりは、先のGoogleCheckoutと同じ手法だ。
しかも、「Yahoo! + PayPal」チームはGoogleCheckoutのお株を奪うような無料キャンペーンまで始めた。PayPalの決済手数料を年内無料にするばかりか、
Yahoo! Sponsored Search の$100分のクーポンまでいただけるという大盤振る舞いで、対決色を深めている。
つまり、この2社の図式はこうなってる。
「Google + GoogleCheckout + AdWords」
VS
「Yahoo! + PayPal + Yahoo! Sponsored Search 」
ちなみに、双方ともショップサイトにそれぞれの決済サービスを組み込むツールを用意していて、アカウント登録すれば手続きは比較的簡単にできる。
従って、小規模なショップサイトでも、わざわざショッピングモールに出店することなく、これらのサービスを利用することで、消費者の安心感とアクセスを獲得するこ
とが可能である点は注目したい。
そんな話のウラで、Googleはこれまで商品検索エンジンとして提供していたFroogleを、ブランディングのためにGoogle Product Searchに名称を変更し、"Google なんとか"に統一することにした。賢明な措置かと思う。
Goodbye Froogle, Hello Google Product Search!
ただ、ブランディングのことよりも、もっと重要なことをこのエントリは教えてくれている。
Google Product Searchの初期設定では、ショップがGoogleCheckoutを利用しているしていないにかかわらずすべて表示される。ただし、検索者がGoogleCheckoutのユーザーである場合に、GoogleCheckoutで決済できるショップのみを表示するようにフィルタリングすることができるのだ。
要するに、Google Product Searchに自分のショップサイトを登録するなら、同時に
GoogleCheckoutの導入も検討しなければならなくなるわけだ。
GoogleCheckoutの利便性を考えれば、今後ユーザー数を伸ばすことは想像に難くない。
その層は概ね、Google Product Searchを利用して商品を検索する頻度が高いと考え
られる。日本を除く海外のGoogleのシェアを見れば誰でも判る。
彼らは、GoogleCheckoutを利用できるショップを優先的に検索するだろう。そうするとショップは、その客層を無視するわけにはいかなくなる。早期のうちに、
GoogleCheckoutを導入しよう、という判断が働くだろう。
ただし、ここに一つ忘れてはいけないデータがある。先行するPayPalは、なんと1億3300万人ものユーザーを抱えている。とすると、ショップサイトとしては、これから
のGoogleCheckoutに期待しつつも、先にYahoo! PayPal Checkoutを導入した方が、消費者の獲得には手っ取り早いかもしれない。
それに、Yahoo! もGoogleと同じくフィルタリング機能を付けてこないとも限らない。
いずれにしても、ネットユーザーのサイトへの入り口が検索サイトに定着しつつある今、この広告・決済スキームは絶対に押させておくべき点と言える。
余談ながら、4月にはイギリスでもGoogleCheckoutがスタートし、案の定、手数料無料キャンペーンの展開中だ。
さて、日本は?残念ながら、なんの音沙汰もない。
どっちが先でもいいから、早く日本でもスタートしてほしいものだ。
税理士・ITコーディネータ
佐伯 祐司
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株式会社 フロンティア
税理士・ITコーディネータ 佐伯祐司
E-MAIL yuji@itsaeki.jp
URL http://www.bizsupp.jp/
URL http://www.e-site-frontier.kir.jp/
URL http://www.itsaeki.jp/
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●Googleに挑むYahoo!&PayPalチーム。
GoogleCheckoutの動向には常々目が離せない。というか、一体いつになったら日本で始まるのか、ず〜っとやきもきしている。
GoogleCheckoutとは、Googleのアカウントを取得しているユーザーの、クレジットカード情報などをGoogleが一元管理することで、ユーザーがショップサイトにカード情報を開示することなく決済ができるシステム。
GoogleCheckoutを導入しているショップサイトで購入するときに、決済画面でIDとパスワードを入力するだけで決済が完了する。あるいは、そのショップサイトにGoogleのアカウントでログインしている場合には、IDとパスワードすら入力せずに決済できる。
もちろん、アカウント情報の漏洩や悪用の可能性を低めるのは言うまでもない。
このシステムの、しかし、もっとも注目すべき点は、検索エンジン連動広告のGoogleのアドワーズ広告と連動させている点だ。
例えば、消費者がGoogleで「iPod」と検索したとする。検索結果画面には、通常の検索結果の上と右側に「iPod」に関連したキーワードで出稿しているアドワーズ広告が表示される。
このとき、その広告主のサイトでGoogleCheckoutを導入している場合、小さなショッピングカートのアイコンを表示させ、それをクリックした消費者をカート画面まで誘
導できる仕組みになっている。
つまり、GoogleCheckoutを利用している消費者に対して、ただ単にテキスト広告を掲載しているショップサイトと、その中でもGoogleCheckoutを利用できるショップサイトとを区別して表示していることになる。
ところがアドワーズとの連動は、それだけではない。GoogleCheckoutは、昨年のスタート当時、GoogleCheckoutを導入しているショップサイトがアドワーズ広告を出稿している場合、出稿料金の10倍に相当する金額を限度に、決済手数料を無料にするキャンペーンを展開した。
ちなみに、その決済手数料も「商品金額の2%+0.2ドル」と、アメリカの水準から言っても格安。
そして、今年の初め、年内いっぱい実質決済手数料が無料になるキャンペーンまで開始した。
もしあなたが決済手数料として「商品金額の2%+0.2ドル」を支払っていて、1件の決済金額が平均$50だとすると、今後 Google Checkoutで決済すれば、1件につき$1.20を割り引いてくれる。要するに結果的には無料に限りなく近づくわけだ。
さて、去る4月に、そのGoogleCheckoutに予想された通りのライバルが現れたというビッグニュースが流れた。
Yahoo! PayPal Checkout Program
なんと、かつては敵同士だったYahoo!とPayPalが提携した。
ちなみに、先だってそのPayPalも日本語版サイトが整備されて、とても判りやすくなった。その効果だろう、国内でもPayPal利用者がじわじわ増えている。
PayPal日本語版
PayPalは、クレジットカード情報や銀行口座の情報を登録しておくと、 PayPalに対応したショッピングサイトで簡単に決済が行えるサービス。こう書くと、先述の
GoogleCheckoutとよく似ていると思われるが、本来こちらの方がキャリアは長い。
従来、eBayのオークションサービスを利用するユーザーの間で、落札代金をやりとりするのに広く利用されていたこともあり、数年前にそのeBayに買収され傘下に入っている。
今回、Yahoo!とPayPalの提携により、Yahoo!の検索結果に表示される、検索エンジン連動広告のYahoo! Sponsored Search (要するに日本で言うところのオーバーチュア)で、PayPalを導入しているサイトには青いショッピングカートのアイコンが表示される。このあたりは、先のGoogleCheckoutと同じ手法だ。
しかも、「Yahoo! + PayPal」チームはGoogleCheckoutのお株を奪うような無料キャンペーンまで始めた。PayPalの決済手数料を年内無料にするばかりか、
Yahoo! Sponsored Search の$100分のクーポンまでいただけるという大盤振る舞いで、対決色を深めている。
つまり、この2社の図式はこうなってる。
「Google + GoogleCheckout + AdWords」
VS
「Yahoo! + PayPal + Yahoo! Sponsored Search 」
ちなみに、双方ともショップサイトにそれぞれの決済サービスを組み込むツールを用意していて、アカウント登録すれば手続きは比較的簡単にできる。
従って、小規模なショップサイトでも、わざわざショッピングモールに出店することなく、これらのサービスを利用することで、消費者の安心感とアクセスを獲得するこ
とが可能である点は注目したい。
そんな話のウラで、Googleはこれまで商品検索エンジンとして提供していたFroogleを、ブランディングのためにGoogle Product Searchに名称を変更し、"Google なんとか"に統一することにした。賢明な措置かと思う。
Goodbye Froogle, Hello Google Product Search!
ただ、ブランディングのことよりも、もっと重要なことをこのエントリは教えてくれている。
Google Product Searchの初期設定では、ショップがGoogleCheckoutを利用しているしていないにかかわらずすべて表示される。ただし、検索者がGoogleCheckoutのユーザーである場合に、GoogleCheckoutで決済できるショップのみを表示するようにフィルタリングすることができるのだ。
要するに、Google Product Searchに自分のショップサイトを登録するなら、同時に
GoogleCheckoutの導入も検討しなければならなくなるわけだ。
GoogleCheckoutの利便性を考えれば、今後ユーザー数を伸ばすことは想像に難くない。
その層は概ね、Google Product Searchを利用して商品を検索する頻度が高いと考え
られる。日本を除く海外のGoogleのシェアを見れば誰でも判る。
彼らは、GoogleCheckoutを利用できるショップを優先的に検索するだろう。そうするとショップは、その客層を無視するわけにはいかなくなる。早期のうちに、
GoogleCheckoutを導入しよう、という判断が働くだろう。
ただし、ここに一つ忘れてはいけないデータがある。先行するPayPalは、なんと1億3300万人ものユーザーを抱えている。とすると、ショップサイトとしては、これから
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それに、Yahoo! もGoogleと同じくフィルタリング機能を付けてこないとも限らない。
いずれにしても、ネットユーザーのサイトへの入り口が検索サイトに定着しつつある今、この広告・決済スキームは絶対に押させておくべき点と言える。
余談ながら、4月にはイギリスでもGoogleCheckoutがスタートし、案の定、手数料無料キャンペーンの展開中だ。
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