目標売上高の達成は、みんなの願いです。

しかし、それを毎月、確実にクリアするのが非常に難しい。
新規開業した若い店舗では、店長やスタッフにやる気がみなぎっていて、また、まだ既存のお客様も安定していないので、実績をどんどんクリアしていきます。一方、ベテランのお店でなると、顧客も安定し、経営者も、心のどこかで油断するので、歯車が狂うと、実績を下回り始めます。直接的な原因は、周辺の、競合店舗の増加ですが、競合が出来るたびに売上が低下するようでは、何か大きな原因があります。
売上が減っている店舗で、共通しているのは、ある一部のスタイリストに売上が偏っている、イベントを行ってもスタッフ間で盛り上がらない、決めたことが長続きしない、サービスに気持ちがこもっていない(陰でお客様の噂話をしている)などの点です。
要は、みんなで一致団結する理由が見つかっていないサロンさまです。
実質的なオーナーに、人間的魅力があれば、一致団結する理由が見つかりやすいです。
「このオーナーに喜んでもらいたい」
こう考えるスタッフが多ければ多いほど、その会社は発展します。
反対にスタッフの方からは、頼りないオーナー、考えが間違えているオーナーでも、どこかいいところがある、そこにスタッフが気がついてあげなければなりません。

100%の人間なんていないのですから。

自分が入った会社のオーナーを信じなければ、認め合わなければ、意味がありません。
だから、オーナーの人格形成は必須ですし、美容のサービス業では、最も重要になります。

 大きな会社では、店長が経営陣に言われた目標を守るために、必死になって、スタッフを激励してやっています。
しかし、その上から来る指示が間違っていることほど、悲劇はありません。
最近、気持ちの病気の若いスタッフを抱える店舗が本当に増えましたが、そんな若いスタッフを指導しながら、売上目標達成を目指す店長レベルの苦労をオーナーはよく知るべきでしょう。
そんなところに、目先の売上ばかり考えた命令を下すと、どうなるかわかりますよね。空中分解寸前のお店があることをどれだけの上司が知っているか。
空中分解させまいと、どれほど頑張っている店長や前向きなスタッフがいることか。
オーナーの人間力、本当に重要ですので、毎日磨いてほしいと思います。どうすれば良いか分からない人は、まず、最近、だんだん評判になっている、「こども論語塾」という本でも読んで下さい。近代の陽明学の重鎮、安岡正篤先生のお孫さんが出された本で、こども向けなのですが、エッセンスがギッシリ詰まっています。
そのほか、いろんなリーダーシップ形成の本が売っています。片っ端から読んで下さい。

「シンクロニシティ」(ジョセフ・ジャウォースキー)という本があります。私が読んだリーダーシップものの中では、一番真理に近いです。

それでも、どうしたら人間力がアップするのか。
知りたい人は、私に連絡して下さい。
人間力向上のために一緒に頑張っている仲間がいます。一人では分からないことだらけです。

 

 という、前置きがあって、短期的にでも確実に売上を上げたいとき、効果のあるやり方があります。
一度、実践して見て下さい。
やれば分かります。なぜ、こうなったか。
やらなければ、いつまでたってもわかりません。(同じところをぐるぐる回って下さい。)

また、2店舗以上、参加できるようでしたら、なお効果があります。

<売上必達イベント>

1ケ月の売上計画の必達を試みましょう。(昨年実績の10%アップ)
10%アップが当たり前の店舗では20%アップ。
そして、一人ひとりに振り分け、目標を明確にすることです。
そして、それは、その人の平均客単価で割った、客数で管理して下さい。

そのあと、これを達成するための販売促進策を考えます。
方法は、自店の「売り」を活かす。「理念」を活かす。
「3年後のため今取り組んでいること」を活かす。
売りも、理念もなければ、ここから決めなければなりませんが。
また、既に販促計画があるサロンはその計画の実施を確実に各担当が
自分の客数確保に役立つように加工しなおす。

それで、月初からよーいドンです。
ここで、販売促進イベントの重要性を知ります。
多くの店舗が、販促のための販促になっています。
「販促があるから、お客さんにきてもらう」になっています。
そうではなくて、今月、これだけお客様に来てほしい。
何もなければ、声を掛けづらい。
そこで、声をかけやすいように、会社が準備するのが、
販促イベントです。
逆になっているサロンばかりです。

スタートすると、途中で1回チェックします。
途中経過のチェックの仕方 (一番重要なのはここ)

①最初、担当別にある月の総売上高目標を出し、担当の平均客単価で割り、目標客数を示し、
  15日まで、努力してもらう。このとき、売上より、目標客数を意識してもらう。
②目標売上高から15日時点の売上高を引き、残りの売上高予算を出す。
③残りの売上高予算を、担当の平均客単価でもう一度割り、再度、目標客数を示す。
  (あと15日で、その人数をこなせるかどうか)
④どうやって、その人数をこなすかを発表してもらう。
1.30日までに入っている事前予約の人数を引く。(この過程で、次回予約の重要さを知る)
2.自分のお客様で、当日予約の平均人数を確認し(1日に平均2名など)、残りの日数
  を掛けて(休日と平日の当日予約の人数を考えて)、その人数を引く。
3.まだ、目標人数に達しない場合、その人数をどうこなすかを聞く。
  ここからが一番重要。
  ●まだ、予約は入っていないが、そろそろ来そうなお客様(2か月間来ていない)に
   電話する。何人電話するかを聞く。(日頃からチェックし、DMを出すことの重要性をここで知る)
  ●自分の友達や、家族を呼ぶ。友人の友人に来てもらう。何人電話をかける、何人呼ぶか聞く。
  ●平日、ハンティングして捕まえてくる。何人捕まえるか聞く、、、、など。
4.それでも、目標人数に達しない場合は、店販品販売でまかなう金額を聞く。
  ●平均店販金額を出し、目標人数に達しない売上分を割り、何人に店販品を売るか聞く。
5.それでも、目標人数に達しない場合は、集まった見込み客数で残りの目標売上高を割り、
  平均客単価を出し、客単価のアップを約束してもらう。

以上です。

多くのサロンで、一瞬ですが、何かの変化が起こります。
その多くは、スタッフの係数についての意識が高まることです。
そうなると、面白いことに、あまり数値に無頓着なスタッフが居ても、いつの間にか巻き込まれて、売上が上がります。
そういう人は意識が低いので、なかなか客数を増やすまでは行かないが、必ず、客単価があがります。

先日も、新潟のタチカワさんというディーラーさんの講習でこれをやりました。
約20サロンが参加。
参加の全サロンが、実績クリア。
平均的なアップ率は、約8%でした。
あがるのは分かっていましたが、みなさん、
いい発表をなさるので、私の方が驚きました。
この方法は、効きます。

しかし、対処療法です。

年度末や、盛り下がっているときにだけ、行って下さい。

やはり、肝心なのは、

経営者様、あなたの心です。

お金ですか、信頼ですか。

「君子は義にさとり、小人は利にさとる」